タイトルに「客観的かつ理論的に考える」と書きましたが、これはネガティブ思考の方には難しいと感じる方が多いかと思います。

なぜなら、ネガティブ思考になっていくプロセスの間には、主観的になってしまう傾向や非理論的な想像があるからです。

そしてそれは、クセのようなものでなかなか変える事が難しいことだからです。


では、順を追って客観的かつ理論的に考えられるようになるステップを紹介します。

まずは、客観的に考えるクセをつける方法です。

客観的というと、相手からどう見えているかをはっきりと理解するというイメージがあるかもしれませんが、実は違います。

「あの人はこう感じているに違いない。私はどうすればいいんだ。」というようなケースは、相手からの見え方を考えてはいますが、客観視をしているとはいえません。

相手からどう見えているかは誰にもわかりません。

相手の心を読み取る超能力でもあれば可能ですが、そうも行きません。

なので、まず前提として大切なのが、「はっきりと相手からどう見えているかはわからないこと」という事を念頭に置く事です。

そして、まずは考えられる可能性を洗い出すことをします。

実は、これが客観視なんです。

相手の心を「ああかな?こうかな?」と考える事で、それに伴なう結果も想像できます。

沢山の可能性が出てきますが、できるだけ多くの考え方をすることがいいでしょう。

更に大切なのが、洗い出した事を断定しないということです。

全て「かもしれない」で終わらせることが自分にとっても良い方法です。

なぜなら「はっきりと相手からどう見えているかはわからないこと」だからです。

答えを無理に出そうとしたり、思い込みで決め付けてしまうと自分が苦しくなってしまいます。

ネガティブ思考の方は、 この断定をしてしまいがちです。

原因は、様々な角度から考えられなかったり 、かもしれないで終わらせることに不安があるからです。

本来、相手の見え方は「かもしれない」で終わらせるものです。

もし断定をしたいのであれば、相手に聞いてみるしかありません。

それができない場合は、その見え方は確定ではないのです。

客観視 = 様々なケースを考える事


次は、理論的な考えをする方法です。

実は、客観視ができると理論的な考え方をする第一歩はもうすでに踏んでいます。

理論的に考えるためには材料が必要です。

例えば、先ほどのように「あの人はこう感じているに違いない。私はどうすればいいんだ。」というようなケースですと、理論的に考える材料が少ない状況です。

もう、自分の行動によって結果が出てしまうという状況になってしまっています。

ですが、相手からの見え方が確定していないのですから、そもそも行動を考えるのは早とちりです。

相手からどのように見えているかを色々なケースで考えると、そこから可能性の高い選択をしていくことが可能になります。

これが理論的な考え方です。

「あの人はこう思っているかもしれない?やっぱりこっちかもしれない?では、どちらに対しても対応できるような行動をしよう」

というような考えができるようになります。

客観的かつ理論的に考えるためには、自分のルールで決め付けず、「かもしれない」で終わることが大切です。

中途半端な感じがして不安かもしれませんが、最初の前提の「相手からどう見えているかは誰もわからない」ということを考えれば、中途半端な状態にとどめる事が本来の事実ではないでしょうか。